クラフトビール醸造所の免許取得完全ガイド|行政書士が解説する開業の全手順

「自分のブランドでクラフトビールを作って売りたい」「醸造所+タップルームのブルーパブを開業したい」——こうしたご相談を多くいただきます。

クラフトビール醸造所の開業には、まず酒類製造免許が必要です。そして、ここが重要なポイントですが、製造場と同じ場所で自社製造の酒類を販売する場合は、別途販売業免許は不要です。一方、製造場と別の場所で販売する場合や、製造範囲外の品目(ワイン・ウイスキー等)を販売する場合は、別途酒類販売業免許が必要となります。

このページでは、申請実績2,000件以上の行政書士が、クラフトビール醸造所開業に必要な免許と全手順を解説します。

📌 このページのポイント
・クラフトビール醸造には酒類製造免許+関連許認可が必要
ビール(年間60kl以上) vs 発泡酒(年間6kl以上)の選択が最重要
・小規模ブルワリーは発泡酒製造免許を選ぶことが多い
製造場と同じ場所での自社製造品の販売には販売業免許は不要
・開業まで1年〜1年半を見込んで準備するのが現実的

【最重要】酒類製造者の販売における特典

⚠ ここを必ず理解してください
酒類製造免許を取得すれば、製造場と同じ場所で、自社製造の酒類を販売(小売・通信販売・卸売)できます。この場合、別途酒類販売業免許は必要ありません。

これは酒税法上の重要なルールで、製造者にとって大きなメリットです。具体的に整理すると以下のようになります。

製造場と同じ場所での販売(販売業免許 不要)

  • 醸造所内のタップルーム・直売所での自社ビールの販売
  • 醸造所のECサイトでの通信販売(受注処理を醸造所内で行う場合)
  • 醸造所から直接、酒販店への卸売(受発注を醸造所内で行う場合)

これらはすべて、酒類製造免許のみで対応可能です。

別の場所での販売(販売業免許 必要)

  • 別の店舗・直営店での販売 → 一般酒類小売業免許が必要
  • 別の事務所での通販受注処理 → 通信販売酒類小売業免許が必要
  • 別の倉庫からの卸売 → 卸売業免許が必要

製造範囲外の品目(ワイン・ウイスキー等)を扱う場合(販売業免許 必要)

製造免許の特典は、あくまでその免許で製造できる品目に関する販売に限られます。製造範囲外の品目を販売する場合は、別途酒類販売業免許が必要です。

  • 醸造所のショップでワインも販売したい → 一般酒類小売業免許が必要
  • 製造したビールに加え、仕入れたウイスキーも卸売したい → 洋酒卸売業免許が必要
  • ビアバーで日本酒も提供+ボトル販売したい → 一般酒類小売業免許が必要

製造範囲と同じ品目の他社製品を扱う場合

他社製造のビール(自社の製造範囲と同じ品目)を醸造所内で販売する場合の取り扱いは、個別具体的な実態によって判断が分かれることがあります。販売の規模、取扱方法、酒類の管理方法などにより扱いが変わるため、事前に管轄の税務署または専門家にご相談されることをお勧めします。

クラフトビール醸造所の開業に必要な免許・許認可の全体像

クラフトビール醸造所を開業するには、複数の手続きを並行して進める必要があります。

カテゴリ 免許・許認可 所管 必要なケース
酒類製造 ビール製造免許 または 発泡酒製造免許 税務署(国税局) 必須
酒類販売
(必要なケースのみ)
一般酒類小売業免許 税務署 別店舗での販売、製造範囲外の品目の販売
通信販売酒類小売業免許 税務署 別の事務所で受注処理する場合
洋酒卸売業免許など 税務署 製造範囲外の品目を卸売する場合
食品衛生・施設 飲食店営業許可(タップルーム併設) 保健所 飲食提供する場合
食品製造業許可(瓶詰・缶詰) 保健所 容器詰めして流通させる場合
水質汚濁防止法に基づく特定施設設置届 都道府県・市区町村 排水基準に該当する場合
消防 消防法上の届出 消防署 設備内容による

ビール製造免許 vs 発泡酒製造免許【最重要の選択】

クラフトビール醸造所開業の成否を分ける、最も重要な選択です。

⚠ ここを必ず理解してください
酒税法上の「ビール」と「発泡酒」は、麦芽比率と副原料の種類によって定義されます。「商品としてのクラフトビール」と「酒税法上の分類」は別概念です。

ビール製造免許の要件

  • 年間製造数量基準:60kl以上
  • 麦芽比率:50%以上
  • 副原料:法定の範囲内のみ

ビール製造免許で扱える副原料は、酒税法で限定されています(麦・米・とうもろこし・こうりゃん・ばれいしょ・でん粉・糖類・苦味料・着色料・果実、ハーブ等の一部に限定)。

発泡酒製造免許の要件

  • 年間製造数量基準:6kl以上
  • 麦芽比率:要件なし(50%未満も可)
  • 副原料:自由度が高い(果実・スパイス・ハーブ等を制限なく使える)

なぜクラフトブルワリーは発泡酒を選ぶことが多いのか

クラフトビールの世界では、フルーツビール・スパイスビール・ハーブビールなど、多様な副原料を使った商品が主流です。これらは酒税法上「発泡酒」に分類されるため、発泡酒製造免許の方が表現の自由度が高いのです。

また、年間製造数量の最低ラインが60kl→6klと10分の1になるため、小規模ブルワリーには発泡酒製造免許が現実的です。

「発泡酒」だが見た目はビールのケース

「発泡酒」と聞くと、大手メーカーの第三のビールのような商品をイメージされますが、クラフトブルワリーが製造する発泡酒は、味わいも見た目も完全にビールです。違いは酒税法上の分類だけで、IPA・ペールエール・スタウト・ベルジャンエール・フルーツビールなど、多彩なスタイルが発泡酒製造免許で製造可能です。

ビール製造免許 vs 発泡酒製造免許 比較表

項目 ビール製造免許 発泡酒製造免許
年間製造数量基準 60kl以上 6kl以上
麦芽比率 50%以上 要件なし
副原料の自由度 限定的 高い
登録免許税 150,000円 150,000円
小規模ブルワリーへの適合性 低い 高い
表現の自由度 限定的 高い

多くの場合、クラフトブルワリーには発泡酒製造免許が適しています。詳しくは酒類製造免許の申請代行のページもご覧ください。

製造免許の取得要件

ビール製造免許・発泡酒製造免許のいずれも、以下の要件を満たす必要があります。

経営基礎要件

  • 申請者の財務状況が健全であること(直近の決算で繰越損失が資本等の額を上回っていないなど)
  • 事業計画が妥当であること
  • 所要資金の調達計画があること

詳しくは酒類販売業免許の要件のページもご覧ください(製造免許も基本的な考え方は共通です)。

技術的能力(醸造責任者の経験)

製造免許では、「製造に係る技術的能力を有すること」が重要な要件です。具体的には、醸造責任者となる方が以下のいずれかを満たすことが求められます。

  • 他の醸造所での実務経験(数年以上が望ましい)
  • 専門学校・大学での醸造関連の学習
  • 海外留学(ドイツ・ベルギー等)での醸造研修
  • OEM委託先の蔵元との技術指導契約(自社で醸造責任者を育成中の場合)

醸造責任者の履歴書・職務経歴書で立証する必要があります。

製造設備

醸造設備(仕込みタンク・発酵タンク・熟成タンク・充填設備等)の図面・仕様書を提出します。設備が確定していない段階での申請は難しく、設備の発注・搬入と申請のタイミングを調整する必要があります。

場所的要件

  • 製造場が住宅専用地域にないこと
  • 排水処理が適切に行えること
  • 賃貸物件の場合は所有者の承諾

特に排水処理は重要で、ビール醸造では大量の有機排水が発生するため、下水道接続または浄化槽の設置が必要です。

追加で販売業免許が必要なケース

繰り返しになりますが、製造場と同じ場所での自社製造品の販売には、酒類販売業免許は不要です。一方、以下のような場合には、別途販売業免許が必要となります。

ケース1:別店舗での販売(一般酒類小売業免許)

醸造所とは別の場所(ショッピングモール内の直営ショップ、駅前の直売店など)で自社製造のクラフトビールを販売する場合。それぞれの店舗で一般酒類小売業免許が必要です。

ケース2:別の事務所で通販受注処理(通信販売酒類小売業免許)

ECサイトの受注処理を、醸造所ではなく本社事務所等の別の場所で行う場合は、通信販売酒類小売業免許が必要です。

💡 通信販売の販売場の判断
「通信販売の販売場」は、ECサイトの場所ではなく実際に受注処理を行う物理的な場所です。醸造所内で受注処理を行うなら追加の免許は不要、別の事務所で受注処理を行うなら通信販売酒類小売業免許が必要となります。詳しくは通信販売免許の販売場の選び方をご覧ください。

ケース3:製造範囲外の品目を扱う場合

ビール製造免許または発泡酒製造免許で扱う品目とは別の品目(ワイン・ウイスキー・日本酒など)を販売する場合は、別途販売業免許が必要です。

クラフトビール醸造所のよくある事業モデル

クラフトビール醸造所には、いくつかの典型的な事業モデルがあります。それぞれに必要な免許の組み合わせを整理します。

モデル1:醸造+タップルーム(ブルーパブ型)

醸造所に併設したタップルームで、自社ビールをグラスで提供+ボトル販売も行うモデル。

必要な免許:

  • 発泡酒(またはビール)製造免許
  • 飲食店営業許可(保健所)

※自社製造のビール・発泡酒のみを扱うなら、酒類小売業免許は不要です。タップルームでの提供・ボトル販売は製造場と同じ場所での販売にあたります。なお、ワインや日本酒など製造範囲外の品目も提供したい場合は、別途一般酒類小売業免許が必要です。

モデル2:醸造+全国卸売

自社製造のクラフトビールを、醸造所から直接全国の酒販店に卸売するモデル。

必要な免許:

  • 発泡酒(またはビール)製造免許

※醸造所から直接卸売するなら、卸売業免許は不要です。受発注業務を醸造所内で行うことが前提となります。製造範囲外の品目(ワインやウイスキーなど)も卸売する場合は別途洋酒卸売業免許などが必要です。

モデル3:OEM受託+自社ブランド

他社ブランドのクラフトビール製造を受託しながら、自社ブランドも展開するモデル。

必要な免許:

  • 発泡酒(またはビール)製造免許

OEM受託業務(他社ブランドの製造を請け負って納品する業務)も、自社ブランドの販売も、いずれも製造免許の範囲内で対応できます。

モデル4:醸造+直売所+ECサイト(同一場所)

醸造所内に直売所を設置し、ECサイトでも全国販売するモデル。受注処理は醸造所内で行う。

必要な免許:

  • 発泡酒(またはビール)製造免許

※醸造所内で完結するなら、販売業免許は不要です。

モデル5:醸造+複数の直営店

醸造所とは別の場所(駅前店舗、商業施設内など)に直営店を出店するモデル。

必要な免許:

モデル6:醸造+本社事務所でのEC受注

醸造所と本社事務所が別の場所で、ECサイトの受注処理を本社事務所で行うモデル。

必要な免許:

モデル7:醸造+幅広い酒類のセレクトショップ

醸造所のショップで自社ビールに加え、ワイン・ウイスキー・日本酒なども販売するモデル。

必要な免許:

その他の許認可・届出

酒税法上の免許以外にも、以下の許認可・届出が必要です。

食品衛生法に基づく営業許可(保健所)

タップルームを併設する場合は飲食店営業許可、ボトル詰めや缶詰めしてラベルを貼って販売する場合は食品製造業許可が必要です。

醸造設備の構造、衛生管理、洗浄設備など、保健所の基準を満たす必要があります。

水質汚濁防止法に基づく特定施設設置届

ビール醸造では大量の有機排水が発生するため、水質汚濁防止法に基づく特定施設設置届が必要となるケースが多くあります。届出は事業開始の60日前までに行う必要があり、立地によっては高度な排水処理設備の設置が求められます。

排水処理(地域条例)

水質汚濁防止法に加えて、地域条例による排水基準がある場合があります。下水道接続が可能な地域でも、下水道法に基づく除害施設の設置が必要なケースがあります。立地選定の段階で自治体に確認することをお勧めします。

消防法上の届出

醸造設備や貯蔵タンクの規模によっては、消防法上の届出が必要となる場合があります。所轄消防署に事前相談してください。

取得までのスケジュール

標準的なタイムライン

  1. 計画段階(0〜3か月):事業計画の策定、立地選定、設備の検討
  2. 事前相談(3〜4か月):税務署・国税局・保健所・自治体への事前相談
  3. 許認可申請準備(4〜8か月):水質汚濁防止法届出、保健所への営業許可申請、製造設備の発注
  4. 製造免許申請(8〜10か月):製造免許の正式申請
  5. 審査(10〜14か月):標準処理期間4ヶ月。設備の確認・現地調査
  6. 免許交付(14〜16か月):免許通知書の交付、製造開始準備
  7. 製造・販売開始(16か月〜):醸造所内での販売は、製造免許交付後すぐに開始可能

開業から逆算した準備期間

開業日が決まっている場合は、その16か月〜18か月前から準備を始めるのが現実的です。設備発注のリードタイム、申請の補正対応、保健所等の許可手続きを考えると、これでも余裕があるとは言えません。

注意すべきタイミング

  • 製造設備は申請前に発注確定が必要だが、搬入は免許交付後でないと製造開始できない
  • 水質汚濁防止法届出は事業開始の60日前まで
  • 建物の改修工事と排水設備工事のタイミング調整が重要
  • 税務署の人事異動(7月)を避けたタイミングで申請

詳しくは酒類販売業免許の審査期間・費用・スケジュールのページもご覧ください。

費用の総額目安

製造免許の登録免許税

  • ビール製造免許:150,000円
  • 発泡酒製造免許:150,000円

追加で販売業免許が必要なケースの登録免許税

別の場所での販売や製造範囲外の品目の販売がある場合、追加の販売業免許の登録免許税が発生します。

  • 別店舗での一般酒類小売業免許:30,000円
  • 本社事務所での通信販売酒類小売業免許:30,000円
  • 洋酒卸売業免許(製造範囲外の卸売):90,000円

なお、製造場と同じ場所で自社製造品(製造範囲内)を販売するだけなら、これらの登録免許税は発生しません。

行政書士費用

製造免許の申請代行費用は、内容により異なりますがご相談ください。販売業免許も同時に必要な場合は併せて対応します。

設備投資(参考)

醸造設備の規模によりますが、小規模ブルワリーで1,000万円〜5,000万円、中規模で5,000万円〜2億円程度の設備投資が一般的です。これに加えて、建物の改修費・排水処理設備費・原材料費などが必要です。

クラフトビール醸造所のよくある失敗パターン

失敗例1:ビール製造免許で申請したが製造数量が足りない

「ビール」というイメージでビール製造免許を申請したが、年間60klの製造見込みが立たない事業計画だった——というケース。途中で発泡酒製造免許への変更を検討することになり、数か月のロスが発生します。

対策:事業計画段階で発泡酒製造免許の選択肢も含めて検討すること。

失敗例2:醸造所の場所要件を満たせない

低コストで賃貸物件を借りたら、住居兼用ビルで排水処理が困難、または住宅専用地域に該当して醸造所として認められない——というケース。

対策:立地選定の段階で、用途地域・排水可能性・近隣環境を必ず確認する。

失敗例3:排水処理の準備不足

水質汚濁防止法の特定施設設置届を後回しにしていた結果、製造免許申請のタイミングで排水設備の追加工事が必要になり、数百万円〜数千万円の追加投資が発生。

対策:設計段階で排水処理設備を組み込む。事前に水質汚濁防止法担当部署に相談する。

失敗例4:販売場所・取扱品目の事前検討不足

醸造所内のタップルームと、駅前の直営店の両方で販売する計画を立てたが、駅前店舗での販売には別途一般酒類小売業免許が必要なことを把握していなかった——というケース。また、醸造所のショップでワインも一緒に販売するつもりだったが、製造範囲外のため別途免許が必要と後から発覚するケースもあります。

対策:事業計画の段階で、販売場所と取扱品目ごとに必要な免許を整理しておく。

当事務所のクラフトビール関連実績

行政書士岩元事務所では、ビール製造免許・発泡酒製造免許の取得実績があります。また、醸造所と別の場所で販売する場合や製造範囲外の品目を扱う場合の販売業免許(一般小売・通信販売・卸売)の取得もサポートしています。

事業計画段階からのご相談で、ビールor発泡酒の選択、必要な販売業免許の有無、関連許認可との連携まで一括でサポートします。

よくあるご質問

Q. クラフトビールを作って販売するにはどんな免許が必要ですか?

A. 酒類製造免許(ビール製造免許または発泡酒製造免許)が必須です。製造場と同じ場所で自社製造の酒類を販売(小売・通販・卸売)する場合は、別途販売業免許は不要です。製造場と別の場所で販売する場合や、製造範囲外の品目(ワイン・ウイスキー等)を販売する場合は、別途酒類販売業免許が必要となります。

Q. ビール製造免許と発泡酒製造免許の違いは何ですか?

A. 最も大きな違いは年間製造数量基準です。ビール製造免許は年間60kl以上、発泡酒製造免許は年間6kl以上の製造見込数量が必要です。小規模なクラフトブルワリーは発泡酒製造免許を選択するケースが多くあります。また、副原料の使用範囲も両者で異なります。

Q. 発泡酒の製造免許でビールっぽいものを作れますか?

A. 作れます。日本の酒税法上の「ビール」と「発泡酒」の定義は、麦芽比率や副原料の種類によって決まります。クラフトビールでフルーツ・スパイスなど多様な副原料を使う場合、酒税法上は「発泡酒」に分類されることが多く、見た目や味わいはビールでも発泡酒製造免許で製造することになります。

Q. 醸造所内でタップルーム(飲食併設)はできますか?

A. できます。「ブルーパブ型」と呼ばれる業態で、醸造所内のタップルームで自社ビールを提供できます。製造場と同じ場所で自社製造の酒類を販売する場合は酒類小売業免許は不要ですが、飲食店としての営業許可(保健所)は別途必要です。

Q. 醸造所のECサイトで通信販売をする場合、別途免許は必要ですか?

A. ECサイトの受注処理を醸造所(=製造場)内で行うなら、別途通信販売酒類小売業免許は不要です。ただし、別の事務所で受注処理を行う場合は、その事務所を販売場として通信販売酒類小売業免許の取得が必要になります。

Q. 製造範囲外の他社製品(ワインやウイスキーなど)も醸造所で販売したい場合は?

A. ビール製造免許や発泡酒製造免許で扱う品目とは別の品目(ワイン・ウイスキー・日本酒など)を販売する場合は、別途酒類販売業免許が必要です。例えば、醸造所のショップでワインやウイスキーも販売したい場合は、一般酒類小売業免許の取得が必要となります。

Q. 他社製造のビールを仕入れて醸造所で販売する場合は?

A. 他社製造のビールを醸造所内で販売する場合の取り扱いは、個別具体的な実態によって判断が分かれることがあります。販売の規模、取扱方法、酒類の管理方法などにより扱いが変わるため、事前に管轄の税務署または当事務所にご相談ください。

Q. クラフトビール醸造所の開業にはどれくらい時間がかかりますか?

A. 酒類製造免許の標準処理期間は約4ヶ月ですが、製造設備の搬入・確認、保健所の営業許可、水質汚濁防止法の届出など、複数の手続きを並行して進める必要があるため、計画から開業まで1年〜1年半を見込むことをお勧めします。

Q. 醸造責任者には資格が必要ですか?

A. 国家資格としての必須要件はありませんが、技術的能力を有することが製造免許の要件です。具体的には、他の醸造所での実務経験、専門学校での研修、海外留学など、ビール醸造の知識・技能を有することを履歴書等で立証する必要があります。

Q. OEMで他社に醸造してもらう場合はどうなりますか?

A. 自社で製造設備を持たずにOEM(委託製造)でクラフトビールを企画・販売する場合は、酒類製造免許は不要です。代わりに、自社ブランドのお酒を卸売・小売するための酒類販売業免許(自己商標酒類卸売業免許など)を取得することになります。

まとめ

  1. クラフトビール醸造には酒類製造免許が必須
  2. 製造場と同じ場所での自社製造品の販売には販売業免許は不要
  3. 別の場所での販売、製造範囲外の品目の販売には別途販売業免許が必要
  4. 小規模ブルワリーには発泡酒製造免許が現実的(年間6kl以上)
  5. 大量・本格生産にはビール製造免許(年間60kl以上)
  6. 食品衛生法・水質汚濁防止法など関連許認可も必要
  7. 計画から開業まで1年〜1年半を見込む

「クラフトビール醸造所を開業したい」「ビールor発泡酒の選択で迷っている」「販売場所と取扱品目によって、どんな免許が必要か整理したい」という方は、初回相談無料でご相談を承っております。お気軽にご連絡ください。

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この記事は、行政書士・社会保険労務士(酒類販売業免許申請分野の実務経験16年、2000件以上の実績)が、実際の申請・相談事例をもとに解説しています。

最終更新日:2026年4月25日
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