はじめてでもわかる 酒類販売業免許の基礎の基礎|行政書士がやさしく解説

「お酒を売るのに、なぜ免許が必要なの?」「どんな種類があって、どうやって取るの?」——このページでは、酒類販売業免許について、専門用語や細かい数字をなるべく使わずに、はじめての方向けにやさしく解説します。

📌 このページのポイント
・お酒を商売として売るには免許が必要
・免許には2系統あり、誰に売るかで決まる
・申請には「人・場所・お金・市場」の4条件をクリア
・取得まで全体で3〜6ヶ月くらい

お酒を売るには免許がいる

ビールやワイン、日本酒などのお酒を「商売として」売るには、税務署から免許をもらう必要があります。これを酒類販売業免許といいます。

「商売として」というのが大切なポイントです。

  • お店で毎日売る → 免許が必要
  • ネットで定期的に売る → 免許が必要
  • 友達にちょっとおすそわけする → 免許はいらない
  • 引っ越しで家のお酒を1回だけ親戚にゆずる → 免許はいらない

ざっくり言うと、「お金をもらって、続けて売る」という時に免許が必要と覚えておけば大丈夫です。

免許を取らずにお酒を売ってしまうと、法律違反になってしまうので注意してください。

なぜお酒を売るのに免許が必要なの?

お酒には酒税という税金がかかっています。ビール1缶、ワイン1本、それぞれに国の税金が含まれているのです。

国にとってこの酒税は大事な税収なので、お酒の流れをきちんと把握しておく必要があります。「誰が、どこで、どんなお酒を、どれくらい売っているか」を管理するために、免許制度ができました。

また、お酒は20歳未満の方には販売できないなど、健康面のルールもあります。免許制度には、こうした適正な販売を守る役割もあります。

免許の種類は2系統

酒類販売業免許は大きく分けると2つの系統があります。

① 小売の免許 — お客さんに売る

お酒を、最終的に飲む人(お客さん)や飲食店に売るための免許です。

イメージとしては「お店」「酒屋さん」「ネット通販のショップ」などがこれにあたります。

② 卸売の免許 — お店に売る

お酒を、別の酒販店や酒造メーカーに売るための免許です。

イメージとしては「問屋さん」「ワインインポーター」「メーカーから仕入れて全国の酒屋さんに配る人」などがこれにあたります。

細かく分けると11種類

この2系統をさらに細かく分けると、全部で11種類くらいになります。たとえば、「ネット通販専用の免許」「ワインだけ卸売する免許」「海外に輸出する免許」など、目的別に分かれています。

どれが自分に必要かは、「誰に、何を、どんな方法で売るか」で決まります。詳しくは酒類販売業免許はどれが必要?のページで判定できます。

申請に必要な4つの条件

免許を取るには、次の4つの条件をクリアする必要があります。

① 人 — 過去に大きな問題がないか

過去に重大な犯罪歴がないこと、酒類関係の免許を取り消されてから一定期間が過ぎていることなどが求められます。「ちゃんとした人が事業をすること」という条件です。

② 場所 — 売る場所がちゃんとあるか

お店や事務所として独立した場所があること、その場所を使う権利(所有や賃貸契約)があることが必要です。賃貸物件の場合は、大家さんからの承諾も必要になります。

③ お金 — 事業を続けられる経営体力があるか

赤字が大きすぎないか、事業計画がしっかりしているか、必要なお金の準備ができているかなどがチェックされます。「ちゃんと続けていける事業ですか」という確認です。

④ 市場 — 無茶な商売じゃないか

特殊な免許(全酒類の卸売など)では、市場全体への影響を考慮した条件があります。一般的な小売や通信販売では、ほとんど問題になりません。

取得までの流れ

実際に免許を取るまでの流れはこんな感じです。

  1. 計画を立てる(どんなお酒を、誰に、どう売るかを決める)
  2. 書類を集める(身分証、契約書、決算書など)
  3. 税務署に申請する
  4. 2ヶ月くらい審査を待つ
  5. 免許がもらえる → 営業スタート

書類の準備や審査のやりとりを考えると、計画から営業開始まで全体で3〜6ヶ月くらいを見込んでおくと安心です。

費用の目安

免許取得には、主に2種類の費用がかかります。

① 国に納める税金(登録免許税)

  • 小売の免許 → 3万円ほど
  • 卸売の免許 → 9万円ほど

複数の免許を一緒に取る場合でも上限があり、最大で9万円までです。

② 専門家(行政書士)に頼む場合の料金

書類の準備や申請を専門家に任せると、その料金がかかります。自分で全部やる場合は不要ですが、申請書類は多く専門知識も必要なので、依頼される方が多くいらっしゃいます。

免許を取った後にすること

免許は取って終わりではなく、続けるために守るべきことがいくつかあります。

① お酒の管理者を決める

販売場ごとに「酒類販売管理者」という責任者を選びます。20歳未満への販売防止など、適切な販売を取り仕切る役割です。研修を受けた人がなる必要があり、研修は3年ごとに受け直しが必要です。

② 帳簿をつける

仕入れたお酒や売ったお酒の記録をつけて、保管します。

③ 毎年4月に報告書を出す

1年間に売ったお酒の数量を、毎年4月末までに税務署に報告します。これはどの規模の事業者でも必要な義務です。

もっと詳しく知りたい方へ

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よくあるご質問

Q. お酒を売るのに免許がいるのはどんな時ですか?

A. 「商売として」お酒を売る時です。お店で売る、ネットで売る、レストランに卸す、海外に輸出する、どれも免許が必要です。一方、友達におすそわけしたり、家のお酒を1回だけ親戚にゆずったりするのは商売ではないので免許はいりません。

Q. 免許には何種類くらいありますか?

A. 全部で11種類くらいあります。大きく分けると、お客さんに直接売る「小売」の免許と、お店やレストランに売る「卸売」の免許があります。どの免許が必要かは、誰に・どんな方法で売るかによって変わります。

Q. 免許を取るのは難しいですか?

A. ハードルが高いと感じる方も多いですが、基本的な条件(人・場所・お金・市場)を満たしていれば取得できます。書類を揃えて、税務署に申請してから2ヶ月ほど審査を受ける流れです。専門家(行政書士)に依頼すれば、書類作成や申請を代行してもらえます。

Q. 費用はどれくらいかかりますか?

A. 国に納める税金として、小売の免許なら3万円、卸売の免許なら9万円ほどかかります。専門家に依頼する場合は、別途その料金がかかります。

Q. 免許を取った後はずっと使えますか?

A. 更新の必要はありませんが、続けるためには毎年の報告書の提出や、お酒の管理者の研修(3年ごと)などの義務があります。これらをきちんと守っていけば、廃止届を出すまで続けて使えます。

まとめ

  1. お酒を商売として売るには免許が必要
  2. 免許は「小売」と「卸売」の2系統(全部で11種類)
  3. 申請には4つの条件(人・場所・お金・市場)
  4. 取得まで3〜6ヶ月くらいを見込む
  5. 費用は税金として最大9万円ほど
  6. 取得後は管理者の選任・帳簿・毎年4月の報告書などが必要

当事務所のサポート

行政書士岩元事務所では、酒類販売業免許の申請を2,000件以上手がけてきました。「自分にどの免許が必要かわからない」「書類の準備が大変そう」という方には、初回相談無料でご相談を承っております。

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この記事は、行政書士・社会保険労務士(酒類販売業免許申請分野の実務経験16年、2000件以上の実績)が、はじめての方向けにやさしく解説しています。

最終更新日:2026年4月25日
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