【取得事例】東京都港区・海外マーケティング会社による日本酒・ウイスキーの中国輸出免許取得
東京都港区に拠点を置く海外マーケティング会社が、日本酒・ウイスキーを中国へ輸出するために輸出酒類卸売業免許を取得した事例をご紹介します。審査の過程で決算書と納税額の不一致という問題が発生しましたが、税理士と連携して解決し、無事に免許を取得した案件です。
事例の概要
202X年3月10日に申請を行い、同年4月12日に免許が交付されました。申請から交付まで約1ヶ月というスピードで取得できた案件です。
港区の申請を管轄するのは麻布税務署です。東京都内の税務署は一般的に審査がスムーズに進むケースが多く、この事例もその傾向に沿った結果となりました。
お客様の状況
依頼者は海外向けのマーケティング事業を行う法人で、酒類の販売や貿易の実務経験はありませんでした。しかし、役員の親族が酒造会社に関与していたことから仕入れの目途が立っており、そのルートを活かして日本酒・ウイスキーを中国へ輸出する新規事業への参入を決断されました。
酒類事業の経験がない業種からの参入でしたが、仕入先との関係性が明確であったことと、輸出先(中国)の販売ルートについて具体的な計画があったことが、申請において強みとなりました。
審査で発生した問題:決算書と納税額の不一致
審査の過程で、決算書に記載された数値と、税務署が把握している納税額との間に不一致が発覚しました。これは酒販免許の申請において時折発生する問題です。
酒類販売業免許の審査では、申請者(法人の場合は会社および役員)の納税状況が確認されます。具体的には、法人税・消費税・地方税などの申告・納付が適正に行われているかが要件の一つです。決算書の内容と税務署の記録に齟齬がある場合、そのまま審査が進まなくなることがあります。
今回のケースでは、当事務所と依頼者の税理士が連携し、不一致の原因を特定・説明する資料を準備することで、税務署の疑義を解消しました。その結果、審査の遅延を最小限に抑え、申請から約1ヶ月での交付を実現しています。
決算書と納税額の不一致が起きる主な原因
同様の問題は他の申請でも発生することがあります。主な原因として以下のようなケースが挙げられます。
- 修正申告や更正処分により納税額が変更されたが、関連書類の整合が取れていない
- 分割納付や延納の取り扱いが決算書の表記と一致していない
- 前期の税額が翌期の決算に反映されるタイミングのズレ
- 税理士の変更時に引継ぎが不十分で申告内容に漏れがある
いずれも悪意のある申告とは別の問題ですが、税務署からの照会が入ると解消に時間がかかる場合があります。申請前に税理士と決算書の内容を確認しておくことが重要です。
酒類事業の未経験者が輸出免許を取得するためのポイント
本事例のように酒類販売・輸出の実務経験がない場合でも、以下の点が整っていれば輸出酒類卸売業免許の取得は十分に可能です。
- 仕入先の確保:酒類メーカーまたは卸売業者との取引承諾書を取得できること
- 販売(輸出)先の見込み:輸出先の取引先や販売ルートについて具体的な計画があること
- 財務要件の充足:事業に必要な資金(最低限の運転資金)が確保されていること
- 納税状況の適正:法人・役員ともに税金の申告・納付に滞りがないこと
海外マーケティングの事業基盤があれば、輸出先との交渉力・現地ネットワークはすでに備わっています。酒類免許の手続き部分を専門家にサポートしてもらうことで、スムーズに事業を開始できます。
まとめ
- 港区(麻布税務署)での輸出酒類卸売業免許は、書類が整っていれば約1ヶ月での取得も可能
- 決算書と納税額の不一致は事前に税理士と確認・整備しておくことで審査の遅延を防げる
- 酒類事業の未経験でも、仕入先・販売先・財務要件が整っていれば取得できる
輸出酒類卸売業免許の取得をご検討の方、申請前に税務・財務面で懸念点がある方は、お気軽にご相談ください。










