店頭販売酒類卸売業免許の申請代行|費用・要件・運用上の注意点を行政書士が解説 最終更新日:2026年4月25日 初回公開日:2016年8月13日
行政書士岩元事務所では、店頭販売酒類卸売業免許の新規申請について、要件確認・書類作成・税務署提出・補正対応まで一括でサポートしています。
- 申請代行費用:200,000円(報酬110,000円+登録免許税90,000円)
- 標準処理期間:申請から通知書交付まで約2ヶ月
- 全国対応(オンライン/電話/メール)・初回相談無料
⚠ 配送・発送を伴う卸売は対応できません。店頭販売酒類卸売業免許は「会員の酒類販売業者に、店頭で直接引き渡す」ことが前提です。配送・発送を伴う卸売を想定している場合は、別の卸売免許が必要になります。
▶ どの卸売免許が必要かを判定する
店頭販売酒類卸売業免許とは
店頭販売酒類卸売業免許は、平成24年(2012年)に新設された酒類販売業免許です。
従来、日本酒や焼酎を含む全品目の卸売には全酒類卸売業免許が必要でしたが、全酒類卸売業免許は10年以上の経験要件と抽選制度があり取得難易度が極めて高い免許です。そこで、「会員制・店頭引渡し」という制限と引き換えに、要件を緩和した免許として店頭販売酒類卸売業免許が新設されました。
この免許でできること
- 会員登録した酒類販売業者に対して、店頭での直接引き渡しによる卸売
- 日本酒・焼酎・ワイン・ビール・ウイスキーなど全ての品目の酒類を卸売できる
- 3年以上の経験で取得可能(全酒類卸売業免許の10年要件より緩やか)
- 抽選制度なし(毎年9月の申請受付期間に縛られない)
この免許でできないこと
- 配送・発送による卸売 → 別の卸売免許(全酒類卸売・洋酒卸売など)が必要
- 会員登録していない酒類販売業者への卸売
- 一般消費者への小売 → 一般酒類小売業免許が必要
- 通信販売 → 通信販売酒類小売業免許または該当する卸売免許が必要
運用上の重要なポイント
1. 対象は「会員」の酒類販売業者のみ
卸売の相手方は、あらかじめ会員として登録・管理されている酒類販売業者に限られます。会員登録の際は、相手方の住所・氏名(または名称)に加え、酒類販売業者であることを免許通知書等により確認することが義務付けられています。
2. 販売方法は「店頭での直接引き渡し」
酒類は、必ず店頭において直接引き渡され、会員が持ち帰る方法でなければなりません。これにより、日本酒や焼酎といった通常は全酒類卸売業免許が必要な酒類についても、自己の会員に限定することで卸売が可能になります。
3. 配達・配送は不可
免許名が示す通り、配達や配送は行えません。必ず会員に店舗まで買いに来てもらう必要があります。この点が他の卸売業免許との大きな違いであり、事業モデルを検討する上で最も重要な制限です。
4. 小売業免許を併せ持つ場合の価格表示
同一店舗で一般酒類小売業免許も保有し、一般消費者への小売も行う場合は、店頭に小売価格と卸売価格の両方を明確に表示し、区別できるようにする必要があります。
会員管理で用意しておくと安心なもの
会員制の運用は、税務署からの指導リスクを避けるためにも、書面で記録しておくことが重要です。
- 会員登録フォーム(会社名・住所・免許区分・免許番号・確認日など)
- 免許通知書等の確認記録(写しの保管ルール)
- 会員名簿(更新日・退会管理を含む)
- 店頭引渡しの運用メモ(誰が、どこで、どう確認して渡すか)
不許可・指導リスクになりやすい点
実務上、以下の運用ミスが指導や処分の対象となるケースがあります。
- 配送・発送してしまう 店頭引渡しが前提のため、配送するとこの免許の範囲外となる
- 非会員に卸してしまう 会員制が前提のため、登録外の酒販店への卸売は不可
- 小売との価格表示が曖昧 小売免許併用時は卸売価格と小売価格の両方を明示する必要がある
- 会員の免許確認を行わない 相手方が酒類販売業免許を持つことを免許通知書で確認する義務がある
主な活用事例
店頭販売酒類卸売業免許は、以下のような事業形態で活用されています。
- 会員制の業者向けスーパーマーケット(業務用食材店) 飲食店オーナーや業務用食品の小売業者を会員として、まとめ買いに対応
- 買取販売店(リサイクルショップ) 古酒・希少酒の買取後、酒販店向けに店頭で卸売
- 地酒・クラフト酒類専門店 他の酒販店を会員登録して、店頭での仕入れに対応
これらの事業者は、特定価格で大量に酒類を販売するビジネスモデルにおいて、この免許を活用することで卸売事業の幅を広げています。
店頭販売酒類卸売業免許の取得メリット
全酒類卸売業免許の代替として
全酒類卸売業免許は10年以上の経験要件と毎年9月の抽選制度があり、取得難易度が非常に高い免許です。それに対し、店頭販売酒類卸売業免許は3年以上の経験で取得可能、抽選制度もないため、要件のハードルが大幅に下がります。
「会員制・店頭引渡し」という制限を受け入れられる事業モデルであれば、全酒類卸売業免許の代わりに本免許を取得することで、日本酒・焼酎を含む全品目の卸売が可能になります。
安定的な取引基盤の構築
会員登録制を採用することで、安定したリピート顧客(酒販業者)との取引基盤を構築しやすくなります。会員ごとの購入履歴・取引条件を管理することで、効率的な営業活動も可能です。
申請の難易度
一般的な酒類販売業免許と同様に、人的要件・場所的要件・経営基礎要件・需給調整要件を満たす必要があります。特に、「会員登録・管理の仕組み」と「店頭での引き渡し方法」についての詳細な説明資料と店舗の整備が求められます。
申請にあたっては、会員管理規程・会員登録フォームの雛形・店頭引渡しの運用フローなどを書面化して提出することで、税務署に運用の確実性を示すことが重要です。
店頭販売酒類卸売業免許の申請代行費用
申請代行費用:200,000円(税込)
- 行政書士報酬:110,000円
- 登録免許税:90,000円
- 合計:200,000円
| 報酬額 | 登録免許税 | 合計 |
|---|---|---|
| 110,000円 | 90,000円 | 200,000円 |
登録免許税の特例
すでに他の酒類販売業免許を保有している場合、登録免許税は次のように調整されます。
- すでに小売業免許のみをお持ちの場合:登録免許税は60,000円(小売免許分の30,000円との差額)
- すでに他の卸売免許をお持ちの場合:登録免許税は0円(卸売免許の上限90,000円に達しているため)
※費用については『免許申請の代行サービス』もご確認ください。
店頭販売酒類卸売業免許の主な要件
- 税金の滞納がない事。2年以内に滞納処分を受けたことがないこと。
- 申請前1年以内に銀行取引停止処分を受けていないこと。
- 直近の決算書で繰越損失が資本等の額を上回っていないこと。
- 直近3年間の事業年度において3年連続で資本等の額の20%を超える額の欠損を生じていないこと。
- 酒類販売または調味食品等の販売の経験が3年以上あること。
- 販売場(または事務所)の使用権限があること。飲食店や他の営業者と区分されていること。
- 会員名簿・販売方法等の書類が揃っていること。
- 仕入先と販売先の取引承諾書等があること。
※その他、詳細は『酒類販売業免許の要件』のページをご覧ください。
申請の流れ
申請から通知書の交付までの標準処理期間は約2ヶ月です。
- ヒアリング・要件整理 事業内容・会員管理の仕組み・販売場を確認
- 必要書類の収集・作成 会員登録フォーム・会員管理規程・店頭引渡し運用フローなどを整備
- 税務署への申請 販売場を管轄する税務署に申請書類一式を提出
- 審査・補正対応 会員管理の仕組みについて税務署からの照会に対応
- 免許通知書の交付 登録免許税90,000円を納付し、免許通知書を受領

※免許通知書の交付は、申請者の来署を求められる場合があります。
よくあるご質問
Q. 全酒類卸売業免許とどう違いますか?
A. 全酒類卸売業免許は10年以上の経験要件と毎年9月の抽選制度がありますが、店頭販売酒類卸売業免許は3年以上の経験で取得可能で、抽選制度もありません。代わりに、販売先が「会員」に限られ、販売方法が「店頭引渡し」に制限されます。
Q. 日本酒や焼酎の卸売もできますか?
A. はい、できます。全ての品目の酒類を卸売できますが、販売先は会員登録した酒類販売業者のみで、店頭での直接引き渡しに限られます。
Q. 配送や発送はできますか?
A. できません。免許名のとおり「店頭販売」が前提で、会員に店舗まで買いに来てもらう必要があります。配送・発送を伴う卸売を予定している場合は、別の卸売免許(全酒類卸売業免許や洋酒卸売業免許など)を検討することになります。
Q. 会員でない酒類販売業者にも卸売できますか?
A. できません。事前に会員として登録され、相手方が酒類販売業免許を持つことを免許通知書等で確認した上での卸売に限ります。会員管理の記録(会員名簿、免許確認記録、退会管理など)が運用上必須です。
Q. 事務所のみで申請できますか?
A. 可能です。店頭販売を行う免許のため、酒類を陳列・保管できる事務所スペースがあれば申請できます。ただし会員に店頭まで来てもらう前提のため、来店可能な立地・スペースが望ましいです。
Q. 通信販売もできますか?
A. この免許だけではできません。通信販売を行う場合は別途、通信販売酒類小売業免許または該当する卸売免許が必要です。
Q. まだ販売先となる会員がいませんが申請できますか?
A. 販売先がない状態では申請できません。卸売免許全般に言えますが、仕入先と販売先の予定が決まっていない状態では申請できません。会員候補となる酒販店との取引承諾書(あるいは申し込み予定の覚書)が必要です。
Q. 個人事業主でも申請できますか?
A. 個人事業主の申請も可能です。法人・個人を問わず、人的要件・場所的要件・経営基礎要件・3年以上の経験要件を満たす必要があります。
当事務所に依頼するメリット
- 「会員制・店頭引渡し」という特殊性に特化した申請サポート
- 会員管理の仕組み(規程・名簿・確認フロー)の整備支援
- 税務署が納得する説明資料の作成(運用の確実性を立証)
- 取引承諾書の整備サポート(仕入先・販売先の交渉準備)
- 全国対応・初回相談無料
初回相談のご案内(無料)
店頭販売酒類卸売業免許は、会員制・店頭引渡しという特殊な制限がある免許です。事業計画にこの制限が合うかどうか、別の卸売免許の方が適切ではないかを整理することが、申請成功の第一歩です。
ご相談時に以下の情報をお知らせいただけるとスムーズです。
- 申請者(法人・個人事業主の別、法人名)
- 申請場所(販売場の所在地)
- 取り扱う酒類の種類
- 販売先の予定(既存取引のある酒販店があれば具体的に)
- 店頭引渡しが可能な事業モデルか、配送が必要か
- 申請者(法人は役員)の経歴・酒類関連業務の従事期間
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この記事は、行政書士・社会保険労務士(酒類販売業免許申請分野の実務経験16年、2000件以上の実績)が、実際の申請・相談事例をもとに解説しています。
最終更新日:2026年4月25日
初回公開日:2016年8月13日
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