【取得事例】山梨県・工務店代表が葡萄農園のワインを販売するための一般酒類小売業免許取得
山梨県で工務店を経営する個人事業主が、父が営む葡萄農園のワインを近隣住民に販売するため、一般酒類小売業免許を取得した事例をご紹介します。
依頼者の状況
依頼者は工務店(建築業)の代表として個人事業を営む傍ら、父が経営する葡萄農園の手伝いもしている方です。農園では葡萄を栽培し、近隣のワイナリーに卸しています。
これまでは、農園で栽培した葡萄を原料に醸造されたワインをワイナリーから購入し、自己消費や知人への贈答として使っていました。今回、このワインを近隣住民に継続的に販売していきたいという計画のもと、免許申請をご依頼いただきました。
申請のポイント:本業が別にある・少量販売でも免許は必要
今回の案件には、よくある疑問につながる2つの特徴がありました。
①本業は建築業——副業・兼業でも免許取得は可能
「本業が別にある場合でも酒類販売業免許は取れるのか」というご質問をよくいただきます。結論として、本業が別の事業であっても、酒類販売業免許の取得は可能です。免許の要件に「専業であること」はなく、副業・兼業の形での販売事業でも問題ありません。
ただし、申請書類には事業計画(販売予定数量・収支見込み等)の記載が必要です。「年に数本の販売」という少量であっても、継続して販売する意思があれば免許が必要であり、かつ取得することができます。
②「知人への配布」から「近隣住民への販売」へ——継続販売には免許が必要
これまでの「自己消費・知人への贈答」は販売行為に当たらないため免許は不要でした。しかし、対価を受け取って継続的に販売する行為は、少量であっても酒類販売業(免許が必要な行為)に該当します。年に数本であっても、継続して近隣住民に販売するのであれば免許を取得する必要があります。
仕入れの構造:製造はワイナリー、販売者は申請者
農園で育てた葡萄が原料であっても、醸造(製造)を行うのはワイナリーです。申請者はそのワイナリーから完成品を仕入れて販売する立場になります。酒税法上、この形態は酒類製造免許ではなく酒類販売業免許(一般酒類小売業免許)の対象です。
仕入先のワイナリーとは長年の取引関係があり、取引承諾書の取得もスムーズでした。要件上の問題はなく、申請から免許取得まで順調に進みました。
同様の状況の方へ:こんな場合も免許が必要です
今回の事例と似た状況として、以下のようなケースも免許が必要になります。
- 農家が地元の酒蔵・ワイナリーから自分の原料で作った酒を仕入れて直売所で販売する
- 本業の傍ら、知り合いの蔵元からお酒を仕入れて副業で販売する
- 贈答用に仕入れていた酒類を、周囲からの要望を受けて有償で販売し始める
いずれも「少量だから」「副業だから」という理由で免許が不要になるわけではありません。継続して販売する意思がある場合は、早めに免許申請の準備を進めることをお勧めします。
まとめ
- 本業が別の事業(建築業等)であっても、酒類販売業免許は取得できる
- 年に数本の少量販売でも、継続販売の意思があれば免許が必要
- 自分の農産物を原料とした酒でも、醸造をワイナリーに委ねて仕入れる形であれば酒類販売業免許(一般酒類小売業免許)で対応できる
- 長年の取引先から仕入れる場合、取引承諾書の取得がスムーズで申請が進めやすい
副業・兼業での酒類販売、農家・生産者としてのワイン販売免許取得についてご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。全国対応しております。










