酒類販売業免許の廃止・休止・再開の手続き|閉店・法人成りの際に必要な手続きを解説

酒類販売業を廃止する場合は免許取消申請、一時的に休む場合は休止申告が必要です。手続きをせずに放置すると、税務署から強制的に免許を取り消されることがあります。このページでは廃止・休止・再開それぞれの手続きと注意点を解説します。

1. 廃止と休止の違い

酒類販売業をやめる・一時的に止める場合の手続きは、状況によって異なります。まず「廃止」と「休止」のどちらに該当するかを整理します。

廃止(免許取消申請)
  • 酒類販売業を完全にやめる
  • 閉店・廃業・事業撤退
  • 個人から法人へ切り替え(法人成り)
  • 販売場の移転(旧販売場の廃止)
休止(休止申告)
  • 一時的に販売を止めるが、将来再開予定がある
  • 店舗改装・リニューアル工事中
  • 季節的な休業
  • 仕入れ先の見直し等で一時休業
⚠ 手続きせずに放置すると強制取消になる可能性がある

閉店・廃業した後も免許を放置している事業者が多くいます。2年以上引き続き酒類の販売業をしていないと認められる場合、税務署長が免許を強制的に取り消すことができます。廃業・閉店時には必ず手続きを行ってください。

2. 廃止の手続き(免許取消申請)

酒類販売業を廃止する場合、税務署への免許取消申請が必要です。販売場ごとに申請が必要で、廃止する前に提出します。

免許取消申請の基本情報
  • 申請書類:酒類販売業・販売代理(媒介)業免許取消申請書
  • 提出時期:廃止するに提出
  • 提出先:販売場の所在地を管轄する税務署
  • 提出方法:持参・郵送・e-Tax
  • 添付書類:個人の場合は本人確認書類の写しまたは印鑑証明書、法人の場合は法人番号通知書の写しまたは印鑑証明書
  • 手数料:不要

免許が自然消滅するケース(取消申請不要)

以下の場合は取消申請をしなくても免許が自然に消滅します。

  • 酒類販売業者(個人)が死亡した場合(ただし相続手続きをすれば免許を継承できます)
  • 法人が合併・清算結了・破産手続の終結をした場合
廃止前に販売数量等報告書の提出漏れを確認する

免許取消申請の前に、過去分の酒類の販売数量等報告書がすべて提出済みかどうかを確認してください。提出漏れがあると手続きがスムーズに進まない場合があります。詳しくは酒類の販売数量等報告書の書き方と提出方法をご覧ください。

3. 休止の手続き

一時的に販売業を休止する場合は、税務署への休止申告が必要です。

休止申告の基本情報
  • 申告書類:酒類販売業休止・開始申告書(国税庁様式の正式名称は「酒類・酒母・もろみ 製造・販売業 休止・開始(異動)申告書」。製造業者と販売業者で共通の様式です)
  • 提出時期:休止した時(遅滞なく)
  • 提出先:販売場の所在地を管轄する税務署
  • 提出方法:持参・郵送・e-Tax
  • 手数料:不要
⚠ 休止申告を怠ると罰則の対象

休止申告を怠った場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されることがあります(酒税法第58条)。

休止中も販売数量等報告書の提出義務は続く

休止中であっても、毎年4月30日までの販売数量等報告書の提出義務は継続します。販売実績がゼロの場合は「0」と記載して提出してください。

2年以上の休止は免許取消のリスクがある

2年以上引き続き酒類の販売業をしていない場合、税務署長が免許を取り消すことができます。長期間の休止が見込まれる場合は、免許取消申請をしてから必要なときに改めて取得し直す方が明確です。

4. 再開の手続き

休止中の販売業を再開する場合も、同じ申告書(「酒類・酒母・もろみ 製造・販売業 休止・開始(異動)申告書」)に再開の旨を記載して提出します。

再開申告の基本情報
  • 申告書類:酒類販売業休止・開始申告書(休止と同じ様式)
  • 提出時期:再開した時(遅滞なく)
  • 提出先:販売場の所在地を管轄する税務署
  • 手数料:不要

一度免許を取消申請して廃止した後に再度販売を始める場合は、新規の免許申請が必要です。休止・再開と廃止・再取得では手続きが全く異なりますので、将来の再開を見越している場合は廃止ではなく休止扱いにすることを検討してください。

5. 法人成り・法人解散の場合

個人から法人への切り替え(法人成り)

個人で酒類販売業免許を持っている方が法人を設立して事業を継続する場合、個人の免許は法人に引き継げません。個人免許の取消申請と法人での新規申請を別々に行う必要があります。

同一の販売場で2つの免許は同時に付与されないため、スケジュール管理が重要です。法人の免許申請を先行させ、法人の免許が交付されたタイミングで個人の免許を取消申請するのが一般的な流れです。販売を中断しないためには、事前に税務署の酒類指導官に相談しながら進めることをお勧めします。

⚠ 法人成りは事前相談が必須

個人免許の取消と法人免許の交付のタイミングがずれると、その間は酒類の販売ができなくなります。スムーズに切り替えるためには、法人免許の申請前に税務署の酒類指導官と手順を確認しておくことが重要です。

法人の解散・清算結了の場合

法人が解散し清算結了した場合、免許は自然に消滅します。取消申請は不要ですが、清算手続き中に酒類の在庫が残っている場合は、処分方法について税務署に相談することをお勧めします。

6. よくある質問

Q. 閉店したのですが、免許はそのままにしておいてもいいですか?

できるだけ早く免許取消申請を行ってください。閉店後に手続きをせず放置しているケースは非常に多いですが、2年以上販売実績がない場合は強制的に取り消される可能性があります。また、毎年の販売数量等報告書の提出義務は免許が存続する限り継続します。

Q. 廃止の申請はいつまでにすればよいですか?

「廃止する前に」提出することが求められています。閉店日・事業終了日が決まったら、その前に申請書を提出してください。

Q. 免許を廃止した後、また販売を始めたくなったらどうすればいいですか?

廃止(取消申請)をした場合は、再度販売を始めるには新規の免許申請が必要です。休止申告をしていれば、再開申告のみで再スタートできます。将来の再開可能性がある場合は、廃止ではなく休止を選択することをお勧めします。

Q. 法人が合併する場合はどうなりますか?

合併により消滅する法人の免許は合併によって消滅します。存続法人・新設法人が酒類販売業を継続する場合は、改めて免許申請が必要です。合併のスケジュールと免許申請のタイミングを事前に税務署に相談することをお勧めします。

【まとめ】廃止・休止・再開の手続きポイント
  1. 廃止(完全にやめる):廃止前に免許取消申請。添付書類として本人確認書類または印鑑証明書が必要
  2. 休止(一時的に止める):休止した時に遅滞なく申告。怠ると罰則あり
  3. 再開(休止後に再スタート):再開した時に遅滞なく申告。廃止後の再開は新規申請が必要
  4. 法人成り:個人免許の取消と法人の新規申請は別々に行う。事前に税務署と手順を確認
  5. 廃止・休止前に販売数量等報告書の提出漏れがないか確認する
  6. 閉店・廃業後に免許を放置すると2年後に強制取消になる可能性がある

廃止・休止・法人成りの手続きについてご不明な点はお気軽にご相談ください。

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