外国人が酒類販売業免許を取得するには|在留資格の確認と申請手続き

日本国籍を持たない外国人でも、酒類販売業免許を取得することは可能です。酒税法には、外国人であることを理由に免許を付与しないという規定はありません。

ただし、日本で事業を行うためには適切な在留資格を持っている必要があります。在留資格によっては、そもそも事業を経営すること自体が認められていない場合があります。免許申請の前に、自身の在留資格が酒類販売業を行うことを許容するものかどうかを確認することが最初のステップです。

まず確認すべき:在留資格と事業経営の可否

日本で酒類販売業を「経営する」ことができる在留資格は限られています。大きく分けると、就労制限のない身分系在留資格と、事業経営専用の就労系在留資格の2種類があります。

在留資格 酒類販売業の経営 備考
永住者 可能 就労制限なし。個人事業主・法人代表いずれも可
日本人の配偶者等 可能 就労制限なし
永住者の配偶者等 可能 就労制限なし
定住者 可能 就労制限なし
特別永住者 可能 就労制限なし
経営・管理(経営管理ビザ) 可能 事業経営を目的とした在留資格。要件あり(後述)
技術・人文知識・国際業務 原則不可 雇用されて業務に従事する資格。事業経営は対象外
留学 不可 就労・事業経営ともに認められていない
家族滞在 不可 原則就労不可

「技術・人文知識・国際業務」は会社員として働くための在留資格であり、自ら事業を経営することは認められていません。現在この在留資格で在留している方が酒類販売業を始めたい場合は、経営管理ビザへの変更を検討する必要があります。

経営管理ビザで酒類販売業を始める場合の注意点

外国人が新たに日本で事業を立ち上げて酒類販売業を行う場合、多くは「経営・管理」の在留資格(経営管理ビザ)を取得するルートをたどります。

経営管理ビザの取得には、2025年10月の制度改正以降、以下の主な要件を満たす必要があります。

  • 事業所(オフィス)を確保していること(自宅兼用は原則不可)
  • 日本人・特別永住者・身分系在留資格を持つ外国人のいずれかの常勤職員を1名以上雇用すること
  • 申請者または常勤職員のうち少なくとも1名が一定の日本語能力を有すること(JLPTのN2相当以上など)
  • 学歴または3年以上の業務経験を有すること

酒類販売業のような許認可が必要な事業については、原則として経営管理ビザの取得前か取得と並行して、酒類販売業免許の申請準備を進める必要があります。ただし、ビザを取得しなければ免許申請が実質的に困難な側面もあるため、両方の手続きの順序については事前に専門家に相談することをお勧めします。

酒税法上、外国人に特別な要件はない

酒類販売業免許の4つの要件(人的要件・場所的要件・経営基礎要件・需給調整要件)のいずれにも、外国人を不利に扱う規定はありません。適切な在留資格を持ち、各要件を満たしていれば、日本人と同じ手続きで免許を取得できます。

ただし、申請書類において外国人特有の対応が必要になる点があります。

外国人が申請する際に必要な追加書類

通常の申請書類に加えて、以下の書類が必要になります。

書類 内容
在留カードの写し 在留資格・在留期限・就労制限の有無を確認するために提出
住民票(外国人登録を含む) 氏名・住所・国籍・在留資格が記載されたもの

住民票に通称名が記載されている場合は、通称名で申請書を記載することも可能です。

個人事業主として申請する場合

永住者・定住者・配偶者ビザなど、就労制限のない在留資格を持つ方は、日本人と同様に個人事業主として申請できます。開業届を税務署に提出したうえで、通常の申請手続きを進めてください。

この場合、経営管理ビザは不要です。在留資格のカテゴリが身分系であれば、事業の種類を問わず経営が認められています。

法人を設立して申請する場合

法人で申請する場合も基本的な審査要件は日本人と変わりません。ただし、役員に外国人が含まれる場合は、その全員の在留カードの写しが必要になります。

また、法人の定款の事業目的に「酒類の販売」が含まれていることを確認してください。記載がない場合は、定款変更の手続きが必要です。

輸出・輸入目的での免許取得を検討している方へ

母国に日本のお酒を輸出したい、または母国の酒類を日本に輸入・販売したいという目的で免許取得を検討している外国人の方は少なくありません。

この場合に必要な免許は、販売先・販売方法によって異なります。

  • 自分で輸出した酒類を海外の業者に卸す→ 輸出酒類卸売業免許
  • 自分で輸入した酒類を国内の業者に卸す→ 輸入酒類卸売業免許
  • 自分で輸入した酒類を消費者・飲食店に販売する→ 一般酒類小売業免許
  • 国内外の消費者にネット通販で販売する→ 通信販売酒類小売業免許(国内向け)+輸出酒類卸売業免許(海外向け)の両方が必要になる場合あり

輸出入を伴う免許申請では、海外の取引先からの取引承諾書(注文書等)の提出が必要になります。英語以外の言語で作成されている場合は、日本語訳の添付が求められることがあります。

ご相談はお気軽に

当事務所では、酒類販売業免許の申請代行に加え、申請取次行政書士として在留資格(ビザ)の申請サポートも行っています。経営管理ビザの取得と酒類販売業免許の取得を同時進行で進めたい場合や、在留資格の変更を検討している段階からご相談いただくことが可能です。

「まず自分の在留資格で免許が取れるか確認したい」という段階でもお気軽にお問い合わせください。初回相談は無料です。

 

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  • 販売方法は?(ワインを飲食店に販売、日本酒を通信販売、ウイスキーの輸出、など)
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