Amazonでお酒を出品するための免許

Amazonでお酒(酒類)を出品・販売するには、通信販売酒類小売業免許の取得が必要です。またAmazon独自のカテゴリ登録申請も別途必要です。

このページでは、Amazon出品に必要な免許の種類・取得方法・出品申請の流れを行政書士が解説します。

Amazonでお酒を販売するのに必要な免許

Amazonの出品者(セラー)としてお酒を販売するには、酒税法に基づく通信販売酒類小売業免許が必要です。Amazonは全国の消費者が利用するプラットフォームであり、2以上の都道府県にまたがる通信販売に該当するため、店頭販売用の一般酒類小売業免許では対応できません。

免許なしの出品は酒税法違反

免許を取得せずにAmazonでお酒を販売することは酒税法違反となり、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります(令和7年6月の刑事法改正により、従来の「懲役」は「拘禁刑」に統一されました)。Amazonもカテゴリ申請の際に免許通知書の提出を求めており、無免許での出品はアカウント停止につながります。

Amazonのカテゴリ登録申請(出品許可)について

Amazonでは酒類は「出品申請が必要なカテゴリ」に指定されています。通信販売酒類小売業免許を取得した後、Amazonセラーセントラルから出品許可の申請を行い、免許通知書等の書類を提出する必要があります。

Amazon酒類カテゴリ申請で必要なもの(一般的なもの)

  • 通信販売酒類小売業免許通知書(コピー)
  • 販売する商品の情報(ASINやブランド情報等)
  • 未成年者飲酒防止への対応(Amazonの確認事項への同意)

※Amazon側の審査要件は変更になる場合があります。最新の情報はAmazonセラーセントラルでご確認ください。

販売できるお酒の種類と制限

通信販売酒類小売業免許で販売できるお酒は以下のとおりです。

販売できるもの

  • 輸入酒類(ワイン・ウイスキー・輸入ビール等)
  • 品目ごとの課税移出数量が3,000kL未満の製造者による国産酒類
  • 地酒・クラフトビール・クラフトジン等の小規模製造者の製品

販売できないもの

  • 大手メーカーの国産酒類(キリン・アサヒ・サントリー等)
  • 酒類販売業者への卸売(別途卸売免許が必要)
  • 海外消費者への輸出販売(輸出酒類卸売業免許が必要)

国産酒類をAmazonで販売する場合、仕入れ先製造者から「通信販売の対象となる酒類である旨の証明書」を取得し、免許申請の際に添付書類として提出します。

免許取得からAmazon出品までの流れ

1. 販売商品・仕入れ先を決定する

国産酒を扱う場合は証明書が発行可能か事前に製造者に確認します。

2. 販売場(事務所)を確保する

自宅・レンタルオフィス等が使用できますが、要件があります(専用区画・所有者の承諾等)。

3. 所轄税務署へ申請書類を提出する

標準処理期間は約2か月です。書類不備があると延長される場合があります。

4. 登録免許税30,000円を納付・免許通知書を受領する

審査通過後、税務署で免許通知書を受け取ります。

5. Amazonセラーアカウントを開設する

大口出品または小口出品いずれかのプランを選択します。

6. 酒類カテゴリの出品申請を行う

セラーセントラルから申請し、免許通知書のコピー等の書類を提出します。

7. 出品許可後、商品を登録して販売開始

年齢確認等の設定を確認のうえ販売を開始します。

FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する場合の注意点

AmazonのFBAを利用してお酒を販売する場合、免許取得後に税務署への「蔵置所設置報告」が必要になります。これはFBAの倉庫(Amazonフルフィルメントセンター)がお酒の保管場所となるため、酒税法上の手続きが求められるものです。

FBA倉庫への搬入前に蔵置所設置報告が必要
FBAの倉庫にお酒を搬入する前に、「蔵置所設置報告書」を提出する必要があります。報告なしにFBA倉庫にお酒を搬入・保管することは酒税法上の違反となる可能性があります。

蔵置所設置報告とは

酒税法上、免許を受けた販売場(事務所)以外の場所にお酒を保管する場合、その場所を「蔵置所」として税務署に報告する義務があります。FBAを利用する場合、Amazonのフルフィルメントセンターが蔵置所に該当します。

蔵置所設置報告の主な内容

  • 届出先:製造場または販売場(事務所)の所在地を管轄する税務署
  • 届出のタイミング:FBA倉庫への搬入前
  • 記載内容:保管場所の所在地・保管する酒類の品目等

複数の倉庫・追加報告が発生することがある

Amazonのフルフィルメントセンターは全国の複数箇所にあり、どの倉庫に在庫が配置されるかはAmazon側が決定します。当事務所でFBAの蔵置所設置報告をサポートした実績では、最初に数か所をまとめて届け出た後、さらに別の倉庫への追加報告が必要になったケースがありました。

FBA利用開始後も、Amazonの在庫配置の変更に伴い追加の届出が必要になる場合があります。利用するFBA倉庫の住所を都度確認し、管轄税務署への届出漏れがないよう注意が必要です。

楽天市場・Yahoo!ショッピングとの免許の共通点

通信販売酒類小売業免許は、プラットフォームを問わず使用できます。Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング・自社ECサイト等、複数のチャネルで同一の免許を使って販売することができます。

ただし、各プラットフォームの出品ルールや必要書類はそれぞれ異なります。免許は共通ですが、プラットフォームごとの申請手続きは個別に行う必要があります。

各ECモールの酒類出品に共通して必要なこと

  • 通信販売酒類小売業免許(1枚で複数モールに対応可)
  • 各モールへの酒類カテゴリ申請(モールごとに個別申請)
  • 年齢確認・未成年者飲酒禁止表示の整備
  • 特定商取引法に基づく表記の設置
  • FBA等の自社以外の倉庫を使う場合は蔵置所設置報告(販売場または製造場の管轄税務署へ)

よくある質問

Q. AmazonのFBAを使う場合、蔵置所設置報告はどこの税務署に届け出ますか?

蔵置所設置報告の提出先は、販売場(事務所)または製造場の所在地を管轄する税務署です。FBA倉庫の所在地の税務署ではありません。利用するFBA倉庫の住所を確認した上で、自社の販売場を管轄する税務署へ報告書を提出してください。Amazonの倉庫は全国に複数あり、在庫配置先が変わる場合もあるため、事前確認が重要です。

Q. 個人でAmazon出品を始めたいのですが免許は取得できますか?

個人事業主・法人を問わず、通信販売酒類小売業免許は取得できます。Amazonも個人事業主として出品者登録が可能です。

Q. 自社でワインを輸入してAmazonで消費者に販売したい場合は何が必要ですか?

輸入酒類を消費者に通信販売する場合は、輸入酒類卸売業免許(卸売用)と通信販売酒類小売業免許(消費者向け小売用)の両方が必要です。輸入免許だけでは消費者への販売はできません。FBAを利用する場合はさらに蔵置所設置報告も必要です。

【まとめ】Amazonでのお酒販売のポイント

  1. 通信販売酒類小売業免許が必須(一般小売免許では不可)
  2. Amazonの酒類カテゴリ申請で免許通知書を提出する必要がある
  3. FBAを利用する場合は、免許取得後に蔵置所設置報告が必要(販売場または製造場の管轄税務署へ)
  4. 大手メーカーの国産酒類は販売不可。輸入酒・地酒・クラフト系が中心
  5. 同じ免許で楽天市場・Yahoo!ショッピング等にも出品できる

Amazon出品のための免許取得についてお気軽にご相談ください。

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    平成24年9月1日

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