酒類販売業免許の条件緩和とは?販売できるお酒・販売方法を追加する手続きを行政書士が解説
酒類販売業免許を取得した後、「新しいお酒も販売したい」「通信販売も始めたい」と事業を拡大したいケースがあります。このような場合に必要な手続きが条件緩和申出です。この記事では、条件緩和の概要・必要なケース・審査期間・費用について解説します。
条件緩和とは
酒類販売業免許は、販売できるお酒の種類や販売方法が条件として定められています。これは、酒類の販売が原則禁止されており、免許は販売予定の範囲に絞って付与されるためです。
事業拡大に伴って販売範囲を広げたい場合は、条件緩和申出書を税務署に提出して承認を受ける必要があります。新規で免許を取得する手続きとは異なりますが、同様に税務署の審査が入ります。
条件緩和が必要なケース
以下のような場合に条件緩和申出が必要です。
販売するお酒の種類を追加したい場合
- 通信販売酒類小売業免許でワインを販売しているが、日本酒も通信販売したい
- 輸出酒類卸売業免許で清酒を輸出しているが、リキュールも輸出したい
- 輸入酒類卸売業免許で果実酒を扱っているが、国内仕入れの果実酒も卸売したい(洋酒卸売業免許の追加)
販売方法・免許区分を追加したい場合
- 一般酒類小売業免許を持っているが、通信販売も始めたい
- 小売免許しか持っていないが、酒販店への卸売も行いたい
条件緩和で対応できないケース
条件緩和はあくまでも同一の販売場における免許の範囲拡大です。以下のようなケースは条件緩和では対応できず、別途新規申請が必要になります。
別の場所に新規店舗を出店する場合 酒類販売業免許は販売場ごとに取得するものです。新しい店舗・事務所での販売には、その場所での新規免許申請が必要です。条件緩和で対応できるのは、すでに免許を受けている販売場の範囲拡大に限られます。
審査期間の目安
条件緩和申出の標準処理期間は約2ヶ月です。ただし、緩和の内容によって実際の審査期間は異なる傾向があります。
比較的早く審査が完了するケース すでに持っている免許の範囲内でお酒の種類を追加するような場合(例:通信販売免許でワインに日本酒を追加する)は、審査期間が短くなる傾向があります。
通常通り2ヶ月程度かかるケース 一般酒類小売業免許しか持っていない状態から通信販売や卸売を追加するなど、免許区分そのものを新たに追加する場合は、通常の審査期間がかかることが多いです。
いずれの場合も、販売開始時期が決まっている場合は早めに手続きを進めることをおすすめします。
条件緩和の費用
行政書士報酬
条件緩和の内容によって異なりますが、3万円〜5万円程度が目安です。
登録免許税
条件緩和に際して登録免許税が発生するかどうかは、すでに支払済みの登録免許税の合計額によって決まります。
同一の販売場における登録免許税の上限は9万円です。この上限に達していない場合は、差額分の登録免許税が発生します。上限に達している場合は登録免許税はかかりません。
免許の種類ごとの登録免許税の目安は以下のとおりです。
| 免許の種類 | 登録免許税 |
|---|---|
| 一般酒類小売業免許・通信販売酒類小売業免許 | 30,000円 |
| 酒類卸売業免許(洋酒・輸入・輸出・自己商標など) | 90,000円 |
具体的な例
小売・通販の免許(登録免許税3万円支払済み)を持っている方が条件緩和で卸売を追加する場合、上限9万円との差額6万円の登録免許税が発生します。
一方、すでに卸売免許(登録免許税9万円支払済み)を持っている方が条件緩和で小売を追加する場合、上限に達しているため登録免許税は発生しません。
同様に、卸売免許をすでに取得している場合は、以降どのような条件緩和を行っても登録免許税は発生しません。
申請の流れ
条件緩和申出の手続きの流れは新規申請とほぼ同様です。税務署への申出書の提出後、審査を経て承認通知書が交付されます。承認通知書が交付されるまでは、追加した範囲での販売を開始することはできません。
こんな方はご相談ください
- すでに免許を持っているが、販売できるお酒の種類を増やしたい
- 小売免許しかないが、卸売や通信販売も始めたい
- 条件緩和に登録免許税がかかるかどうか確認したい
- 条件緩和と新規申請のどちらが必要か判断できない
行政書士岩元事務所では、条件緩和申出の手続きを全国対応でサポートしています。初回相談は無料です。お気軽にご連絡ください。










