【取扱事例】個人事業主がイタリア・南フランス・ポルトガルワインのネット販売に参入|通信販売酒類小売業免許を取得(埼玉県行田市)

埼玉県行田市の個人事業主様が、イタリア・南フランス・ポルトガル産の輸入ワインをインターネット販売するために通信販売酒類小売業免許を取得した事例をご紹介します。当初は一般酒類小売業免許との2免許同時申請を予定していましたが、審査の過程で一般酒類小売業免許については経営経験要件が認められず取り下げとなり、通信販売酒類小売業免許のみを取得した事例です。個人事業主での免許取得や、2免許同時申請での経営経験要件の判断について詳しく解説します。

事例の概要

所在地 埼玉県行田市
業種 個人事業主
取得した免許 通信販売酒類小売業免許
販売品目 イタリアワインを中心に、南フランス・ポルトガルのワイン
申請日 2015年3月12日
免許付与日 2015年4月21日
審査期間 約1.5ヶ月(標準処理期間は約2ヶ月)

依頼者の状況:手頃な価格の欧州ワインを全国に届けたい個人事業主

依頼者は、埼玉県行田市の個人事業主様です。イタリアワインを中心に、南フランスやポルトガルのワインも取り扱う予定で、「高級ワインではなく、手頃な価格で美味しいワインを届けたい」というビジネスコンセプトをお持ちでした。

インターネットを通じて全国の消費者に販売したいというご要望から、当初は通信販売酒類小売業免許と一般酒類小売業免許の2免許同時申請を予定していました。

この事例のポイント①:一般酒類小売業免許が「経営経験不足」で見送りに

この事例の最大の論点は、一般酒類小売業免許について経営経験要件が認められなかったという点です。

経営経験要件とは

酒類販売業免許の審査では、申請者に一定の経営経験があることが求められます。これは「酒類販売業を適正に運営できる能力があるか」を判断するための要件で、酒類業界での経験(酒類販売業・酒類製造業での勤務経験)が原則として3年以上求められます。

酒類業界での経験がない場合でも、他業種での経営経験が総合的に判断されることがあります。具体的には、調味食品の販売経験、食品関連の卸売経験、法人役員としての経験、自営業としての事業経営経験などです。

今回のケース:不動産賃貸業の経験は認められなかった

依頼者様は自己所有の不動産を活用した賃貸アパート経営をされており、この経営経験が要件を満たすかどうかを確認しながら審査を進めました。結論として、不動産賃貸業の経営経験は酒類販売業免許の経営経験としては認められないとの判断が下されました。

これは、賃貸業は賃料収入を受け取る比較的受動的な事業であり、「仕入れ・在庫管理・販売・顧客対応」といった商品販売業に必要なオペレーション能力を示す経験とはみなされにくいためと考えられます。

通信販売酒類小売業免許だけは問題なく取得できた

一方で、通信販売酒類小売業免許については問題なく付与されました。通信販売の場合は「取り扱う酒類が限定されている(大手メーカーの国産酒は対象外)」「事業の立ち上げ期に小規模で始める事業者が多い」といった事情があり、一般酒類小売業免許に比べると経営経験要件の判断が柔軟であるケースが見受けられます。

もっとも、依頼者様はもともと通信販売免許が取得できればよいというご意向でしたので、一般酒類小売業免許は取り下げ、通信販売酒類小売業免許のみで審査を進めていただく形で対応しました。

この事例のポイント②:個人事業主でも通信販売酒類小売業免許は取得できる

酒類販売業免許の取得というと法人(株式会社等)が申請するイメージが強いですが、個人事業主でも要件を満たせば取得できます。今回のように個人でイタリアワイン等の輸入ワイン通販を始めるケースは典型的な例です。

個人事業主が通信販売酒類小売業免許を取得する際のポイント

  • 人的要件 税金の滞納がないこと、申請前2年以内に滞納処分を受けていないこと、拘禁刑(旧:禁錮以上)以上の処罰歴がないこと
  • 場所的要件 販売場(受注処理を行う事務所)の使用権限があること。自宅を販売場とする場合、賃貸であれば所有者の承諾書が必要
  • 経営基礎要件 事業を遂行できる資金・知識・経験があること。酒類業界の経験がない場合でも、他業種での経営経験や、類似業種(食品・輸入・ネット通販等)の経験が評価される
  • 取引関係 仕入先(海外ワイナリー・輸入業者等)・販売先(個人消費者)の取引計画が明確であること

個人事業主として申請する場合、法人申請との違いとしては「確定申告書の提出(法人の場合は決算書)」「履歴書の提出」などがあります。詳細は酒類販売業免許は個人と法人どちらで申請すべきかもご参考にどうぞ。

この事例のポイント③:2免許同時申請で片方だけ認められないケース

今回のように、複数免許を同時申請した際に一方だけ認められないケースは稀にあります。そのため、2免許以上の同時申請を行う場合は、それぞれの免許ごとに要件を個別に検討しておくことが重要です。

通信販売と一般小売で要件判断が異なる理由

同じ「酒類小売業免許」でも、通信販売と一般小売(店頭販売)では扱える酒類の範囲や事業規模感が異なります。

  • 通信販売酒類小売業免許 国産酒類は年間製造量3,000kL未満のメーカー製品のみ。輸入酒類には制限なし。小規模からの参入が想定されている
  • 一般酒類小売業免許 取り扱い品目の制限なし(大手メーカーの商品も販売可能)。店舗運営を前提とした事業計画が求められる

このため、同じ申請者でも一般酒類小売業免許については、より実績のある経営経験が求められる傾向があります。

一般酒類小売業免許を将来的に取得したい場合

今回のように最初の申請で一般酒類小売業免許が見送りとなった場合でも、通信販売で販売実績を積んだ後、条件緩和申出によって一般酒類小売業免許の範囲を追加できるケースがあります。通信販売の実績が経営経験として評価されるため、初回申請時に認められなかった場合でも段階的に免許を拡張していくことが可能です。

まとめ

  • 埼玉県行田市の個人事業主様がイタリア・南フランス・ポルトガル産の輸入ワイン通販のために通信販売酒類小売業免許を取得
  • 当初予定していた一般酒類小売業免許は、不動産賃貸業の経営経験では要件を満たさないと判断され取り下げ
  • 通信販売酒類小売業免許は個人事業主でも取得可能
  • 2免許同時申請では、それぞれの免許ごとに要件を個別検討する必要がある
  • 最初の申請で見送りとなった免許も、販売実績を積んで条件緩和申出で追加できる可能性がある

よくあるご質問

Q. 個人事業主でも輸入ワインの通信販売免許は取得できますか?

はい、個人事業主でも取得可能です。法人格は必須ではありません。ただし、人的要件(税金の滞納がないこと等)、場所的要件(販売場の使用権限があること)、経営基礎要件(事業遂行に必要な資金・知識・経験があること)を満たす必要があります。

Q. 不動産賃貸業の経営経験は酒類販売業免許の経営経験として認められますか?

今回の事例では認められませんでした。不動産賃貸業は賃料収入を受け取る比較的受動的な事業で、商品の仕入れ・在庫管理・販売といった経験とは性質が異なるためと考えられます。ただし、これは税務署の個別判断であり、他の経験(食品販売・輸入・EC運営等)と組み合わせれば評価される可能性もあります。

Q. 通信販売酒類小売業免許と一般酒類小売業免許を同時申請する意味はありますか?

実店舗と通信販売の両方を行う場合には同時申請の意味があります。登録免許税は免許ごとに30,000円かかりますが、行政書士報酬は同時申請の場合でもまとめて110,000円で対応できるため、別々に申請するよりも費用面で有利です。ただし、今回の事例のように要件判断が免許ごとに異なるため、事前の要件確認が重要です。

Q. 輸入ワインの通信販売では、課税移出数量3,000kL未満の証明書は必要ですか?

輸入ワインについては課税移出数量の制限はかかりません。証明書が必要なのは国産酒類を扱う場合のみです。海外産のワイン・ウイスキー・ビール等は、メーカー規模に関係なく通信販売できます。

Q. BASEやSTORESなどのネットショップでも同じ免許でよいですか?

はい、通信販売酒類小売業免許は楽天市場AmazonBASE・STORES・自社ECサイト等、プラットフォームを問わず使用できます。1つの免許で複数チャネルでの販売が可能です。

Q. 埼玉県行田市で申請する場合、管轄税務署はどこですか?

埼玉県行田市の管轄税務署は行田税務署です。販売場(個人事業主の場合は自宅兼事務所が多い)の所在地を管轄する税務署に申請書を提出します。

輸入ワイン・個人事業主での通信販売免許取得のご相談

輸入ワインをインターネットで販売したい個人事業主様、手頃な価格のワインを全国に届けたい方のご相談をお受けしています。初回相談は無料です。個人事業主での申請サポートも全国対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

通信販売酒類小売業免許の申請代行サービス(費用・期間・依頼の流れ)

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  • 販売方法は?(ワインを飲食店に販売、日本酒を通信販売、ウイスキーの輸出、など)
  • 申請者の経歴(法人の場合は役員の経歴)

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