酒類販売業免許の法人成りとは?手続きの流れ・注意点を行政書士が解説

個人事業として酒類販売業免許を取得した後、事業を法人化(法人成り)する場合、個人の免許をそのまま法人に引き継ぐことはできません。法人として新たに免許を申請する必要があります。この記事では、法人成りの際の免許手続きの流れ・注意点・費用について解説します。


法人成りで免許は引き継げない

酒類販売業免許は、個人と法人を別の事業者として扱います。そのため、個人事業を法人化した場合でも、個人の免許を法人にそのまま移すことはできません。法人として改めて新規申請が必要です。

手続きとしては、法人としての新規免許申請と、個人の免許取消申請を同時に行います。


手続きの流れ

法人成りの際の免許手続きは以下の流れになります。

①法人設立 まず株式会社や合同会社など法人を設立します。

②賃貸契約等を法人名義に変更 販売場の賃貸契約書など、申請に必要な書類は法人名義になっている必要があります。個人名義のまま申請することはできませんので、法人設立後に速やかに名義変更を行ってください。

③法人として新規免許申請・個人の免許取消申請を同時提出 法人としての新規免許申請書と、個人の酒類販売業免許取消申請書を同時に税務署に提出します。個人の取消申請書の「申請の理由」欄には「法人成り等のため」にチェックを入れます。なお取消申請の際には、本人確認書類(運転免許証等の写し、または印鑑証明書)が必要です。

④審査・法人免許取得と個人免許取消が同時に行われる 法人の免許が取得されると同時に、個人の免許が取り消されます。


申請中の販売継続について

法人の免許申請中は、個人の免許で引き続き販売を継続できます。個人の免許が取り消されるのは法人の免許取得と同時であるため、販売が途切れることなく事業を継続できます。

ただし、申請時点ですでに販売を行っていない場合は、個人の免許取消を先に行ってから法人の免許申請を進めることも可能です。


個人と法人で別々に免許を持つことはできるか

個人と法人が別々の場所で、取り扱う内容等が異なる場合は、それぞれ別々に免許を取得することは可能です。たとえば個人は小売免許のみ、法人は卸売免許のみ、というような形です。

なお、酒類販売管理者の選任が必要なのは小売免許を持つ販売場のみです。卸売免許のみの場合は酒類販売管理者の選任は不要です。そのため個人・法人それぞれが小売免許を持つ場合は、それぞれの販売場で別々に酒類販売管理者を選任する必要がありますが、一方が卸売免許のみであれば選任は不要です。


経験要件について

酒類販売業免許の申請には、酒類販売または調味食品等の販売経験が3年以上あることが原則として求められます。

法人成りの場合、法人の役員が個人事業主本人と同一であれば、個人事業での販売経験が経験要件として認められます。個人事業で長年酒類販売を行ってきた実績は、法人申請においても有効に機能します。


法人成りで省略できる添付書類

法人成りの申請では、個人事業のときと変更がない場合に限り、一部の添付書類を省略できます。

省略できる可能性がある書類は以下のとおりです。

  • 次葉3(事業の概要)
  • 次葉4(収支の見込み)
  • 次葉5(所要資金の額及び調達方法)
  • 次葉6(「酒類の販売管理の方法」に関する取組計画書)

これらは、販売場の場所・規模・事業内容・資金調達方法などに個人事業時から変更がない場合に省略が認められます。

また、以下の書類についても条件によって省略できます。

  • 履歴書・定款の写し:申請販売場を管轄する税務署管内にすでに免許販売場を持っている場合は省略可能
  • 財務諸表(過去3年分):確定申告書(添付書類を含む)を税務署に提出済みの場合は省略可能

どの書類が省略できるかは個別の状況によって異なりますので、申請前にご確認ください。

酒類販売業免許(法人成り等)申請書(c)チェック表


費用

法人成りの免許申請にかかる費用は、通常の新規申請と同じです。

項目 金額
行政書士報酬 免許の種類による
登録免許税 免許の種類による(小売・通販:3万円、卸売:9万円)

個人の免許取消申請については別途費用が発生する場合がありますので、ご相談時にご確認ください。


法人成りの際のチェックリスト

手続きを進める前に以下の点を確認しておくと、申請がスムーズになります。

販売場の賃貸契約書が法人名義になっているか 個人名義のままでは申請できません。法人設立後、速やかに名義変更を行ってください。

法人の役員構成 個人事業主が法人の役員に就任することで、経験要件を引き継げます。役員の経歴書が必要になりますので、準備しておきましょう。

酒類販売管理者の選任 小売免許を含む場合、法人の免許取得後は法人名義での酒類販売管理者の選任が必要です。卸売免許のみの場合は選任不要です。

帳簿・記帳の切り替え 免許取得後は法人名義での記帳が必要になります。


よくある質問

Q:法人成りの手続きは通常の新規申請と何が違いますか? 個人の免許取消申請を同時に行う点が異なります。また、賃貸契約等の書類を法人名義に変更しておく必要があります。個人事業時と変更がない書類については省略できるものもあります。

Q:法人の免許申請中に個人の免許で販売を続けられますか? はい、法人の免許が交付されるまでの間は個人の免許で販売を継続できます。法人の免許取得と同時に個人の免許が取り消されます。

Q:個人で複数の免許を持っている場合はどうなりますか? 持っているすべての免許について、法人としての新規申請と個人の取消申請が必要になります。


こんな方はご相談ください

  • 個人事業として酒類販売業免許を取得しているが、法人化を検討している
  • 法人成りの手続きの流れを確認したい
  • 申請中も販売を継続できるか確認したい
  • 賃貸契約の名義変更など、申請前の準備を進めたい

行政書士岩元事務所では、法人成りに伴う酒類販売業免許の申請を全国対応でサポートしています。初回相談は無料です。お気軽にご連絡ください。

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  • 販売方法は?(ワインを飲食店に販売、日本酒を通信販売、ウイスキーの輸出、など)
  • 申請者の経歴(法人の場合は役員の経歴)

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    電話 03-3608-5421 電子メール info@rockroumu.com

    平成24年9月1日

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